未だ発売日未定ながら体験版が配信されたオクトパストラベラー(project OCTOPATH TRAVELER )。ドット絵を使ったグラフィックでスーファミ世代をターゲットとして意識しているの見て取れる。
とあまり期待せずに体験版ダウンロードしプレイ。
そしてプレイ開始から10分後。私は気づいてしまった。
グラフィックはスーファミ世代を狙い撃ちしたドット絵
このグラフィックを見て、キレイなグラフィックに感じるかどうかは世代によって割れると思う。スーファミ直撃世代であればキレイに見えるだろうし、ドット絵のゲームをリアルタイムでプレイしていない世代は古臭いと感じるだろう。
私はドット絵のゲームをリアルタイムでプレイしている世代だが、正直グラフィックに関しては古臭く感じた。
しかしながらネットを確認する限り、グラフィックに関しては好意的な意見が多い。そしてその声は納得できるものが多かった。
うおお、オクトバストラベラーおもしれぇ~。めっちゃ昔ながらのRPGってかんじだ。
しかし難易度が案外高く回復薬がぶ飲みだ…breakゲージが多いとどう戦うべきか迷ってしまうな
— 灼熱の岡山太郎・おるた (@okayama_tarou) 2017年9月24日
オクトバストラベラー体験版やったけどロマサガっぽくて面白かった。製品版出たら買うわ pic.twitter.com/0X76r1T7gw
— おらさま (@ora_sama) 2017年9月18日
進捗待機にオクトバストラベラー体験版。思い出補正バリバリだ、このフィールドのもっっっさり感がバトルの軽快さと爽快感を何倍にもしてくれて、バトル、バトル、バトルだ、永遠にバトルをさせろ! ってなっちゃう世代なんだよな、嬉しいな〜。
ドットが秘めた想像の余地はゲームの至宝だわいよ。— ヨ (@yozamurai) 2017年9月14日
昨今ではドット絵で制作された過去作のリメイクが数多く出ていて、過去のドット絵と比べるとなぜかキレイになった今のグラッフィクにがっかりしてしまう事がある。
アプリ版のファイナルファンタジーにおいてはその傾向が顕著だ。
いわゆるRPGツクールのような妙なチープ感があるのだ。そして今作にはそのようなチープ感はない。本来のドット絵の良さと現代のエフェクトを組み合わせた独特なグラフィックは多少の古臭さはあるものの、オリジナリティを出すことに成功している。
プレイをしている内に私が感じていた古臭さはいつの間にか、「温かみ」へと変化して気持ちよくプレイに没頭することができた。
ストーリーは子供向けとはいえないほど重め
ストーリを具体的に記載するのは避けるが、今作では男女2人の中からキャラクターを選ぶことができる。そしてどちらも割りと重いストーリーである。
小学生くらいのキッズであれば女性キャラクターのプリムロゼの発言の真意は理解できないかもしれない。小さなお子様をお持ちのお父さん、お母さんがストーリーに関して質問されたら
と答えを緊急回避すること必死であろう。
懸念の1つである重いストーリーではあるが、それは裏を返せばやりがいのある重厚なストーリーと言い換えることもできる。体験版で触れたストーリーはほんの少しではあるが、この物語が単純な勧善懲悪にはならないことは現時点で断言できる。
また、サブストーリーもたくさんありそうな雰囲気だ。実際クエストを受注することができるのだが、体験版ではどうやらクリアできなそうな感じであった。(クリアできたらすいません)
そして特筆すべき、ロマサガの血筋をひいたようなプレイヤーに自由な選択肢を与えるところである。
体験版がある程度進み、洞窟の前にいる人に話しかけると
と警告するキャラが現れる。大抵のRPGの場合、素直に言うことを聞いたキャラクターはその先に進むことはできないだろう。
しかし、オクトバストラベラーは違った。
なんと、主人公を心配して警告したNPCをぶちのめして中に進むことができるのだ!
この辺は往年の名台詞「ころしてでも奪い取る」を彷彿とさせる。
パンチの効いたストーリー、自由度の高い選択肢。この作品の節々から発せられる何かこそが、多くのプレイヤーがロマサガの血筋を感じポイントであろう。
単純明快な戦闘システム
戦闘システムはオーソドックスなターン制バトルである。ゲーマーであれば初めてのプレイでもすんなり理解できることだろう。
大まかなバトルシステム
バトルを有利に進めるには3つの要素を理解する必要がある。
WEAK
その名の通り、敵の弱点をつくと大ダメージを与えることのできるシステムだ。
剣に弱い敵、槍に弱い敵、魔法に弱い敵など、属性だけでなく武器にも依存する形となる。
一度うまく弱点を突くことができれば敵の下に弱点アイコンが表示されるようになるので、一回弱点を見つければ次から調べなくてもいい。
BREAK
先程のWEAKと連動しているシステムで敵の弱点を攻撃すると、敵の下にある数字が減っていき、0になるとBREAKが発生する。
BREAKが発生するといわゆる敵がピヨリ状態となり、1ターン行動できない。さらに防御力も低下するため大ダメージを与えることができる。
ボス戦ではBREAKを使ってうまく立ち回る事が勝敗を分けることとなりそうだ。
コマンドブースト
コマンドブーストは1ターンごとに右上のゲージが増えていき、そのゲージを使うことで協力かつ連続で攻撃することができるシステム。
これによってゲージを温存すべきか、一気に攻めるべきかの戦略が生まれるのと同時に、うまくいけば敵が一度も攻撃することなく一方的に倒すこともできるため、爽快感もある。
気になった悪いところ
少しだけだが気になった点もあった。
独特なエフェクト
独自の絵作りに成功している今作だが、キャラクターにフォーカスするために中心部から外側に向けて暗く、そしてぼかしをいれてある。
賛否両論はあると思うが、私はやり過ぎだと思った。
光や水の表現が際立つ反面、全体的に暗い印象に感じてしまう。
UIの文字が小さい
テレビでプレイする分には問題なかったが携帯モードでプレイすると少し字が読みづらく感じた。最終的にパーティーの人数が8人とかにならないのであれば、もう少し改善できると思った。
まとめ
この体験版以上のクオリティでストーリーが秀逸で自由度が高く、バグなどがなければドットRPGにおける名作と呼べるものになるでしょう。
私もドット絵のRPGは好きなので間違いなく製品版は買います。
しかし、スクウェア・エニックスにおいてはこのような古典RPGのブラッシュアップ品ではなく、最新のテクノロジーを駆使した度肝を抜く新作も制作してほしいと思っているし、それができる会社だと思っている。
最後のまとめでスクウェア・エニックスへの希望を入れてしまったが、この作品自体はものすごく楽しみにしている。