【switch】ゼノブレイド2(Xenoblade2)の感想。ボーイミーツガールな低年齢層向けRPG【レビュー】

レビュー

良くも悪くもTHE JRPG。

俺はホムラを守るんだ!

少年は強い意思を持ってホムラを守る。そしてそれを必要以上に事ある毎にアピールする。

その演出は10代のプレイヤーに対してはすごく刺さるのであろう。

古き良き少年ジャンプの熱血主人公を具現化したような本作のキャラクター達の表情は実に多彩で涙あり、笑いありの冒険活劇を表現することに成功している。

少年少女に共感を得るストーリー

ストーリーの大筋は主人公である少年レックスが天の聖杯と呼ばれる女性、ホムラとともに楽園と呼ばれる場所を目指すというもので、天の聖杯とは何か、楽園とは何か、という部分は謎のまま進行する。

その他にも謎はたくさんあるが、その謎に対する答えがこれ以上無いほど丁寧に描かれているのであまりモヤモヤしながらプレイする事はなかった。

旅の道中でのキャラクター同士の漫才のようなやりとりはシリアスな場面においても行われ、今ひとつ緊張感に欠けるものの、少年少女が辛いことにもめげずに元気よくやっている姿を見るのは小気味よい。

主人公は少年のため、少し斜に構えた大人達からは必ず「おいおい、ガキかよ」みたいな言葉を浴びせられるわけだが、その度に

大人とか子供とか関係ないだろ!

と怒りを露わにし、少年少女には少ならからずある感情である「大人には子供だからわかってもらえない」という気持ちへとリーチしている。

こういった部分から本作の対象年齢は明らかにティーンネイジャーであり、いつも血みどろのゲームばかりプレイしているような大人がプレイするとある種のこそばゆさがある。

こういった若者向けのストーリーを大人が楽しめるかどうかは、童心に帰れるかどうかにかかっており、どんなもので楽しんだもの勝ちなのが明白であるならば、くだらないと切り捨てずに子供の頃はこんな事思っていたなとノスタルジーに浸るのが吉であると思った。

ストーリー進行上で気になった点と言えば、随所に挿入されるムービーの長さで重要な場面になると必ずと言っていいほどムービーが入り、長い間、プレイヤーは操作する事ができない。

謎が多く、丁寧にストーリーを進行していく必要性があるとは言え、少しやり過ぎだと思った。

とはいえ、FF15のように必要な場面でもなんの説明も無く進行するよりは全然いいと思うし、ターゲットである年齢層を考えるとこのくらいやってもいいのかもしれない。

荒い場面が散見されるグラフィック

これまで任天堂からリリースされたゼルダやマリオを見る限り、グラフィックに関しては私は満足できるクオリティであったが、ゼノブレイド2に関しては私の求める一定のクオリティには達していなかった。

必殺技を使ってズームになった時のジャギジャギ感はPSPを彷彿とさせるほどひどい。

携帯モードが特別ひどいのだが、据え置きモードにおいてもグラフィックの粗は目立つ。

このHDが当たり前になった時代に新作でこんなグラフィクを見せられるのは正直しんどい。

シンプルな操作でも戦略性の高い戦闘システム

ゼノブレイド2の戦闘システムはMMOなどでよくあるシステムで、敵をターゲティングし攻撃を始めるとオートアタックが開始され、その攻撃がヒットすると技のゲージが溜まっていき、それぞれのボタンに割り振られた技を自分のポジションや敵の状態、弱点に合わせて選んでいく。

基本的には攻撃→ゲージを貯めて→状況に合わせて技を出すの繰り返しだ。

その状況やゲージの種類、連携も考えると戦闘中に考えなければならない事はたくさんあり、スムーズに敵を撃破していくにはプレイヤースキルがいる。

また、本作の武器はブレイドと呼ばれる意思を持ったコアクリスタルから生まれた存在(男性型、女性型、犬型など)で、ブレイドによってプレイヤーが扱う武器が変わる。

ブレイドは戦闘中にも切り替えが可能なので、更に戦闘中の選択肢は増える。

戦闘中に考える事や選択肢が多くても操作自体はシンプルなので、操作方法に手間取る事なく戦闘に集中できるだろう。

しかし、本作においての戦闘のテンポはあまりよくない。なぜならザコ敵もめちゃくちゃ硬いのだ。

私のプレイヤースキルが低いのかもしれないが、ザコ敵1匹に5分くらい倒すのにかかってしまうのは苦痛だ。

個人的には雑魚はサクサク倒していきたかった。

また、死ぬことのペナルティは最後に到達したランドマークに戻されるくらいでほぼない。これは何度も死ぬことを想定してのことではないかと思っている。

なぜなら私はめっちゃ死んだ。

合わせて読みたい

【スイッチ】ゼノブレイド2(Xenoblade2)の戦闘が難しい?攻略のカギは各種コンボ

ゼノブレイド2の感想まとめ

低年齢層向けのストーリーやアニメ的演出が好きな人で、ある程度の低クオリティなグラフィックに寛容な方であれば間違いなく神ゲーである。

システムやインターフェイスにとっつきにくさはあるがやっていくうちに慣れるだろう。

本当は美しい音楽や広いフィールド、個性のある世界観についても語っていきたいが、文字数が増えすぎるのでやめておきます。

大作の名に恥じない素晴らしい作品でした。

ブレイドガチャはちょっとアレだったけどね。ユニークブレイドをコンプリートしたいけどこの仕様はだるかった。

ちなみに私のクリア時間は120時間でした。これだけクリアするのに時間がかかったゲームはペルソナ5以来ですね。

アップデートで2週目の要素も追加されるらしいですし、まだまだ長く遊べそうです。