2006年9月28日にxbox360で発売された本作は現在ps4にてリマスター版が発売されています。そして今月はPS Plus会員であれば100円で購入できたので早速プレイしてみた。
約10年前、私がxbox360購入にいたったキラーソフトがある。それがデッドライジングだ。
そんな往年の名作ともいえる本作が2017年にソフトがリマスターされ、かつ100円で買えるとあらば購入しない手はない。
ゾンビパラダイスアクション
今でこそゲームにおけるゾンビは大量に出てきて走ったり飛んだりしているわけだが、10年前のゾンビゲームのイメージは少数精鋭ゾンビが高い攻撃力をもって襲ってくるのが一般的であった。
しかしながら今作は画面を埋め尽くすゾンビの群れに、ショッピングモールにあるあらゆるものを駆使してなぎ倒していく、ゾンビパラダイスアクションだ。
と首をかしげる人もいると思うので、基本的なこのゲームの特徴を紹介したい。
デッドライジングのコンセプト
さて、通常のゲームにおけるゾンビの立ち位置は主人公にとって怖い存在である。そりゃそうだ、ゾンビが怖くなければゲームとして成立しない。
しかし、デッドライジングにおいては少し趣が違う。本作においてもゾンビから攻撃され死ぬこともあるのだが、他のゾンビゲームと決定的に違うのはレベルの概念である。
ゾンビを倒したり、カメラマンである主人公がいい写真をとったりすると経験値(pp)が溜まっていく。そしてRPGと同じように経験値が一定の数値になるとレベルアップし、各種スキル、移動スピード、攻撃力がアップしていく。
それにより、レベルアップさえすれば素手でも大量のゾンビをなぎ倒していくことが可能になる。
そうなるとゾンビはもはや恐怖の対象ではない。
ショッピングモールにある数多くのものを使ってどうやってゾンビをしばくかを楽しむゲームとなる。つまりゾンビを使って遊ぶのだ。
まぁ、ちょっと悪趣味なんだけど面白いんだからしょうがない w
これがデッドライジングがゾンビパラダイスアクションを名乗る所以である。
そして本作におけるボスは全て狂った人間であることも大きな特徴で本当の敵はゾンビでないのがポイントだ。
ストーリーは割と真面目
コンセプトは前述したとおりだが、ストーリーは王道ゾンビ物である。
ある情報を聞きつけてヘリを使って田舎町にやってきたパパラッチのフランクは、町に異変が起こっている事を目撃する。
ヘリの運転手に3日後に迎えに来るように依頼し、スクープを手にいれるためゾンビだらけとなったこの町に滞在することにした。
というわけでストーリーにおける目的は3日間生き延びることが最優先である。
この3日間というのがポイントで、ゲーム内の時間は現実時間と連動して流れていく。ゲーム内の1日は現実時間の2時間だ。
ヘリが迎えにくるのは現実時間の6時間後。そして各イベントは時間によって進行するものもあり、その時間までにこの事件の謎に迫る事ができなければゲームオーバーとなる。
逆に言えばメインイベントを進めるためのフラグを回収しておけば後は何をしようが自由なのだ。
ゾンビを倒してもよし、ショッピングモールで変な服を探すもよし、生存者を助けるもよし。
このゲームを楽しむには能動的に動いて自分なりに楽しみを見つけられるかが肝で、それができるかできないかでこのゲームの評価はまったく違ったものになるでしょう。
xbox360版とps4版の違い
私がxbox360版をクリアしたのはかなり前なので私の思い出との比較になる事をご了承いただきたい。
尚、私のxbox360はレッドリングによってお亡くなりになっている。
ロード時間
デッドライジングの欠点として多くの人が言及した点はロード時間だ。
箱庭式のマップを採用した場合、エリア移動時に長いロード時間がかかることは当時は普通であった。
それに加えて今作はロード回数も多い。少なからずこのロード時間にストレスを感じてクリアする前に諦めた人もいると思う。
さて、今回のps4版だが、劇的に改善されているように感じた。
ただし、あくまでロード時間の話でロード回数については当時と同じだ。
ロード時間については当時の鬼ロードを知っている私が感じたことなので、オリジナルをプレイしていない人からしたらまだ長いと感じる人もいるかもしれない。
グラフィック
特にテクスチャが高解像度になったとかは感じなかった。
今のゲームに比べるとローポリに感じる部分もあるが、
と思うほどでもないので全然許容範囲。
まぁ、ゾンビをぶん殴って、それによってゾンビの腕が取れ、さらにそのゾンビの腕を使って他のゾンビをしばくようなゲームなので、グラフィックに力を入れすぎると笑えなくなるくらいグロくなりそうなのでこれでいいのかもしれない。
操作性
当時と同じく快適である。
UIもまだ改善の余地は感じるものの、一定のクオリティをキープしている。
プレイ中に操作性やUIの煩雑さにストレスを感じることは少ないと思う。
デッドライジングの欠点
本作を愛している私でもこりゃあかんという点はある。
CPUのAI
こちらは当時とまったく変わっていないCPUのアホっぷりである。
ゾンビがいるところに突っ込んでいって死ぬ。壁に引っかかって動けなくなっているなど、人命救助ミッションがある本作において、CPUが無能なことは大きなストレスになる。
続編のデッドライジング2では改善される事となるのだが、私くらい無印デッドライジングに惚れ込んでしまうとそのアホCPUすら好きになったため、改善されて少し寂しい気持ちになったのはここだけの話。
システム
ゲームデザインが若干わかりずらい。
ゲームオーバーになると最後にセーブしたポイントか、ステータスを引き継いで最初から始めるかを選ぶことができる。
これは難しければレベルを引き継いで最初からプレイすることで、次に同じ地点にたどり着いた時には必然的にレベルが以前より高いので楽にクリアできるようするための救済措置だ。
レベル上げは現実時間で進行するゲーム性とすこぶる相性が悪いのでこのような形になったと思われる。
デッドライジングまとめ
古いゲームのため、たくさんの荒があるので万人に進められる作品ではない。
それでもxbox360ユーザーの中では名作としてずっと語られてきたこの作品を手にする価値はある。
今、デッドライジング4が発表されているが、主人公は本作と同じフランクさんである。このゲームのキモはイケメンでも正義の味方でもない、妙な魅力を持ったパパラッチである。
その原点を知りたい人は本作をプレイする事で、フランクさんがいかに魅力的なキャラクターであるかを知ることができるはずだ。